肺がん(肺癌)とは、どんな病気でしょうか?
肺がんの初期はとくに症状はなく、発生する場所にもよりますが、実際に症状が出てくるのはかなり進行してからのこともあります。肺のどの場所に発生したかで、症状やその後の経過は異なりますので、発生した場所によって肺がんを分類する方法が一般的に用いられます。
肺の入口付近にできるものを中心型肺がん(肺門部(はいもんぶ)肺がん)、肺の奥のほうにできるものを末梢(まっしょう)型肺がん(肺野部(はいやぶ)肺がん)といいます。中心型肺がんでは、比較的早い時期から、せき、痰(たん)、血痰(けったん)の三大症状が現れます。→かぜに似ていますが、鼻汁や頭痛、のどの痛みなどはありません。レントゲンでは見つけにくく、喀痰細胞診(かくたんさいぼうしん)という痰の検査をすると、早期に見つけることができます。一方、末梢型肺がんは早期には症状がありませんが、レントゲン検査で比較的見つけやすいタイプです。
また、組織型といってがん細胞の種類による分類方法もあり、小細胞肺がんと非小細胞肺がんの二つに分類され、このうち非小細胞肺がんは腺(せん)がん、扁平上皮(へんぺいじょうひ)がん、大細胞がんに分類されます。このほか、進行の度合いによっても分類されます。一般に小細胞肺がんは進行が速く、手術ができない進行がんの状態で発見されることが多いため、予後があまりよくありません。
非小細胞肺がんは、肺がん全体の82〜90パーセントを占め、その内訳は腺がん約50パーセント、扁平上皮がん約35パーセント、大細胞がん約6パーセントとなっています。治療方針はそれぞれのがんの種類によって異なります。
小細胞肺がんの病期は限局型、進展型の二つに大きく分けられ、がんが脳や骨など体のほかの臓器に転移するのは進展型になります。非小細胞肺がんでは、脳やほかの臓器への転移は進行末期のW期になります。
最大の原因はたばこで、1日の喫煙本数が多いほど、また喫煙年数が長いほど、肺がんになる確率が高くなります。それ以外では、大気汚染、ちりやほこりなどの刺激を長年受けていると肺がんになりやすいといわれています。
比較的お年寄りに多く発病します。現在、日本人の死因の第1位はがんですが、そのなかでも肺がんはもっとも多くなっています。病気にかかった人の数は胃がんのほうが多いにもかかわらず、肺がんによる死亡が多いのは、それだけ治療困難な病気であることを示しています。